「日曜道場出身棋士ストーリー」呉柏毅(う ぼい)② 安否確認と柏毅の優しさ

現在関西棋院を代表する棋士の一人、呉柏毅六段のストーリーを送りします。

 柏毅は日本に家族がいないため、今でも安否確認のように時々電話をしています。ただ最近、夜電話をすると出ない時もあって、後日に「最近は早く寝るようにしてるんです」と言われたこともあります。真面目で健康的な生活を心がけているのが伝わってきます。

 囲碁においても、柏毅の集中力は群を抜いています。一手ごとに状況を冷静に見つめ、最善を探す時間がとても長い。これは棋士として何より大切な資質です。そのおかげか、柏毅は特にヨセ(終盤戦)が得意です。終盤に入るほど生き生きしているように見えるほどで、細かい勝負にとても強いですね。

 日本棋院の院生時代には、惜しくもプロ試験に合格できませんでした。最後の一局で勝てば合格という場面で敗れてしまいましたが、その後、関西棋院の院生となり、ビザの問題も乗り越えて、ついにプロ入りを果たしました。まさに「最後のチャンスを掴んだ」瞬間であり、夢が叶った瞬間でした。関西棋院の寮で生活できるようになり、私もほっとしました。

 2016 年には、私と柏毅が手合いで対局する機会もありました。私の侵入作戦がうまくいき、盤上で20目以上リードしていたのですが、そこから少しずつ巻き返され、最終的に半目負けでした。形勢が良かった時に「この感じじゃまだダメだよ」と叱ろうと思っていた自分がバカでした(笑)。もちろん負けたのは悔しかったですが、それ以上に、私に勝てるほど成長してくれたことが嬉しかったですね。今では関西棋院の上位に名を連ねる棋士となり、安定した実力を発揮しています。

 つづく。。


洪道場総師範
洪 マルグンセム

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